水分が不足がちな現代人


水は脳や心臓を守り、生活習慣病の予防に一役も二役も買っています。水は生命の基本なのです。

人間の血液は、健康であれば弱アルカリ性を示しています。しかし、栄養物の燃焼によって酸性に傾きやすいのです。といっても、血液はいつでも弱アルカリ性なので、酸性に傾くというのは、弱アルカリ性の範囲でどれだけ酸性に近づくかということです。酸性に傾くと、血液はそれこそベトベトと粘っこくなってしまい、血流が悪くなってしまいます。つまり、血液はサラサラでないと毛細血管まで流れていかないので、代謝機能が低下し、さまざまな障害が生じるのです。多すぎる酸は、汗、皮脂、尿に含まれて体外に排出されます。しかし、汗や尿を作る水分が充分ないとそれができません。このように、水には酸性に傾いた血液を元に戻そうとする働きがあるのです。

水の働き、飲水の効用から、水には病気にならない恒常性維持(ホメオスタシス)機能を高める作用があることが分かります。ところが、現代人はエアコンの普及で汗をかかなくなり、日常の中でこまめに水分を摂ろうとはしなくなっているようです。体内の水分が絶えず皮膚から蒸散しているにもかかわらず、喉の渇きを覚えるほどの発汗がないことが原因です。水分を補給するにしても、糖分の入った清涼飲料水やビールジュース、あるいはビールといった、ミネラルバランスを含めた水分補給とは違った摂取をしています。その意味で、現代人は慢性的な水分の欠乏にあるといえます。